獅門酒楼
「獅門酒楼」(しもんしゅろう)は大通りを関帝廟脇の路地にひょい、と入ったすぐのところにあります。
こちらのお店のルーツは中国ですが、もう100年以上も日本で暮らす経営者ご一家には古き良き日本の魂が生き、料理は繊細、上品、美しい、の三拍子が揃っています。
 
今回、私が選んだのは海鮮上海焼きそば(塩味)のランチセット900円。
通常価格よりも300円お得で、しかもシュウマイ・ザーサイ・デザート・お茶までついてきます。
ランチタイムに「お茶」付き、というのは結構ありがたいこと。
中華街では、夜のお茶はタダだけど、昼は300円前後プラスになってしまうところもあるので獅門酒楼のお茶サービス(しかもお代わり自由)は、実にありがたいのです。
こちらはランチメニューの種類が多く、お客さんが多いと調理場はさぞかし大変かと思うのですが、混んでいる時も空いている時も、丁寧に整えられた盛り付けをみると、一つ一つの料理に注がれた神経の細やかさが見てとれて料理人さんたちの「料理は自分の作品なんだ」という誇りも伺えます。
 
食べ物はとても敏感に人のエネルギーを映します。いつもと同じようにやっていても、イライラしているときに作る料理はどこか味気なかったり、反対に、すごくウキウキした日に作る料理は大した工夫をしなくてもとっても美味しかったりしませんか? もちろんそれは自分の気分もあるけれど、手から出た自分の「感情」が料理に映ってしまったからでもあるのです。ですからこういう細やかな配慮のされている料理というのは食べることによって、自然と自分にもそういう力が身に蓄えられているともいえるのです。
そんなことを思いながら食べていると、ふと高校時代の先生の言葉を思い出しました。
「国公立大学に受かるには何かが突出して得意である必要はないの。全部がまんべんなく出来た方がいいのよ。苦手なものがあったらそれを少しでもいいから平均点に近づけていく努力が大切なの」と。
獅門酒楼の料理には、この言葉と同じ要素を感じます。自分の美点は美点と認め、足りない部分から目をそらすのではなくて、それをコツコツと平均点に伸ばしていく。全部がバランスを取り始めたら、また自分のいいところを伸ばし始める。自分の中の凸凹がうまく平らにならされて、「私、なかなかいいじゃない」と、ほっと自分を見つめ返す力が、ここの料理にはあるのではないかと思うのです。
 
さて、今日、海鮮上海焼きそばを頼んだのは理由があります。
それは「何か自分に新鮮な空気を吹き込みたい」と思ったからです。塩は古代から「浄化」に使われ身を清められるのに使われています。麺類は「長いもの」。糸やひものような長いものは色々な物を結びつけたりつなげたりするのに使われることから「縁結び」のシンボルといわれています。焼きそばの麺は「白」。白色が何色にも染められるように、白は自分の受け入れる度量を広くしてくれます。
海鮮は海の幸。海は塩辛いですよね。つまり塩、浄化の成分があります。
さまざまな姿に形を変える水は形を変えながら様々なものに出会うので出会いの機運を高めてくれます。
海の幸はもう「幸」とついているだけあってそのまま縁起ものです。
お祝い事ではよく海老がでてきますよね。
・・・なんだか連想ゲームみたい。と思うかもしれませんが、遊びのようであっても、こういう発想は物や事象の本質をうまくとらえていることが非常に多いのです。冗談みたいに思えても「開運」行動というのはこういう遊びのようなものから実際生まれて、結果を連れてきてくれるんですね。
 
つまり全部を合わせると「海鮮(塩)焼きそば」というのはそのままずばり、今ある縁を浄化して(いらない縁とはさよならして、今ある縁をさらに強める)と同時に、新しい縁も呼び寄せる、という意味になる料理になるんです。ランチだとそれにシュウマイやらザーサイやらまで付いてきてしまう。おまけは絶対必要ではないけれど、もらったらうれしいもの。ランチで海鮮塩焼きそばを食べると、思いもしない巡り合わせもあるかもしれない。と食べながら楽しくなってきます。
「いやだな〜」と思っていると「いやだな〜」と思っていることが現実になるのと同じで「ワクワク」していると「ワクワク」することを引き寄せやすくなります。
程よい塩味の白い麺に、赤・黄・緑の野菜が彩られた焼きそばは色味がリズミカルで、気分をさらに明るく盛り立ててくれてくれます。
 
そして最後のデザートにはマンゴープリン。デザートはいくつかから選べます。
杏仁豆腐・マンゴープリン、ジャスミン茶ゼリー・・・
ランチセットのデザートというと「決まったものがついてくるもの」なのに、こらでは何種類かから選べてしまうのです。これも他とは違うところ。そしてこのデザートの全てがほんとうにおいしいんです。
聞けば、杏仁豆腐でもマンゴープリンでもひとつひとつ丁寧に作っているそうで、味の濃厚さと食感がほかとは全然違います。いつもは杏仁豆腐(寒天風ではなくクリーミーなので舌の上でとろけます)を頼むのだけれど今日は「新しいもの」という自分のテーマがあるので、まだ食べたことのないマンゴープリンに。いくら好きでも同じものばかりだと「安定」してしまって「変化」の風が起こりにくくなりますからね。それにマンゴーとか季節的に旬になってくるものにはやっぱり「時の運」が宿ります。
色彩心理でも風水でも「黄色(山吹色)」は豊かさを表す色ですし、ここでこれを選ばない手はありません。
そして初めてのマンゴープリンはまるでマンゴーのジェラートを食べているようでした。こっちも次回からはまってしまいそうです。
こういう料理のほとんどに外れのないお店では、そこで食べるだけで、大切に扱われて変身した食材のよい気をもらえると思うのですが、さらに料理を食べて運を上げるには、食べる方もお店にとって気持ちの良い客であることも大切だと思うのです。普段の生活でも自分の好きな人にはそうでない人よりも、ついついひいきしてちょっと良くしてあげちゃいませんか? たとえ自分がお客さんでお金を払っている立場だとしても、そこでおいしい料理を作ってくれる料理人さん、お店を運営してくれているオーナーやスタッフさんたちに感謝しながら食べれば、それは相手に伝わって、言葉を交わさなくてもお互いに気持ち良く過ごせるはず。怒って食べるよりも笑って食べている方が健康によいというのは医学でも証明されていること。こういうちょっとの心がけが料理の運を何倍にもして倍になって身を潤してくれるのです。
2010/05/25 :ヨコハマ食べ歩き〜ごはんを食べながら運気を上げるコツ〜
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